この記事では、リコーのコンパクトカメラGR4用のレンズである広角単焦点18mm F2.8 の設計性能を徹底分析します。
さて、写真やカメラが趣味の方でも、レンズの仕組みや性能の違いがよくわからないと感じませんか?
当ブログでは、光学エンジニアでいわゆるレンズのプロである私(高山仁)が、レンズの時代背景や特許情報から設計値を推定し、知られざる真の光学性能をやさしく紹介します。
当記事をお読みいただくと、あなたの人生におけるパートナーとなるような、究極の1本が見つかるかもしれません。
レンズの概要
デジタルカメラ普及の足音が聞こえ始めた1996年、フィルムコンパクトカメラGRシリーズが発売されました。
その後GRシリーズは、デジタル化にも対応しながら、四半世紀を超えてなお新たな製品が開発される人気カメラとなっています。
当ブログでも、GR3Xの発売を記念し、GRシリーズの総まとめする分析記事を執筆したこともありました。
関連記事:RICOH GRシリーズ、GR3X
2018年に発売されたGR3は、品切れで入手困難になるほどの人気カメラでカラーチェンジの派生モデルも発売になるほどでしたが、しばらく後継機が発売されず不安な日々が続きました。
そして、前機種の発売から実に6年以上も経過した2025年、待望の正統な後継機種GR4が発売されることになりました。
文献調査
2022年にリコーから出願された特許文献、特開2024-67294ではGR3のレンズに形が良く似た広角レンズが記載されていました。
GR3のレンズは35mm版換算の焦点距離28mm、GR3Xは焦点距離40mm、この特許文献には焦点距離20mmの広角な仕様のレンズが記載されており、私の個人的な妄想ではGR3Yは広角モデルだろうと思い込んでおりました。
ところが、残念ながらGR広角モデルが発売される気配は無く、GRシリーズの先行きに不安を感じた頃、2025年5月22日にGR4が開発発表されました。
その後、2025年8月21日に発売日(2025年9月12日)が発表となりました。
さて、2025年5月1日には2023年に出願の特開2025-69516が公開され、この文献には第1レンズ群と、開口絞りと、第2レンズ群と、第3レンズ群とから構成されフォーカス時に第1レンズ群から第2レンズ群までが一体で移動することを特徴とする光学系が記載されています。
この文献の実施例1は、GR4の公式サイトに記載されるレンズ構成図とおおむね一致するようです。
では、このレンズデータを製品化したと仮定し、設計データを以下に再現してみましょう。
!注意事項!
以下の設計値などと称する値は適当な特許文献などからカンで選び再現した物で、実際の製品と一致するものではありません。当然、データ類は保証されるものでもなく、本データを使って発生したあらゆる事故や損害に対して私は責任を負いません。
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設計値の推測と分析
性能評価の内容などについて簡単にまとめた記事は以下のリンク先を参照ください。
光路図
左図(青字Wide)はGR3、右図(赤字Tele)はGR4

今回の分析では、前機種GR3と新機種GR4を比較しながら進めます。
上図の左側はGR3、右側のGR4は光路図になります。
