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【未来想像】iPhone16のカメラの分析、さらにiPhone17のカメラの予想?

2024年9月10日にappleの新型スマートフォンiPhone16が発表されました。

カメラ専用のボタンが搭載されたそうで、カメラ界隈にはますますの脅威になるでしょうか?

さて、当ブログ「レンズレビュー」は、主に一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラのレンズ分析を行うブログですが、今回は久しぶりにスマートフォンのレンズについて分析してみたいと思います。

新刊

iPhone16のカメラ・レンズスペック

今回の新製品であるiPhone16の中位モデルの「Pro」、上位モデル「Pro Max」の背面部には、3つのカメラが搭載されています。

これはiPhone15のPro Maxと同仕様のようですが、レンズの仕様は以下になります。

  • 標準:焦点距離 24mm相当、Fno1.78
  • 広角:焦点距離 13mm相当、Fno2.2
  • 望遠:焦点距離 120mm相当、Fno2.8

  ※焦点距離は35mm換算値

標準レンズは、スマホ業界ではすっかり定番になった焦点距離24mmです。

カメラ界隈の標準レンズと言えば50mmなわけですが、スマホの標準レンズ24mmがすっかり定着しました。

そのおかげか、ミラーレス一眼でも24mmで撮りたがる人が増えているとの噂も聞こえます。

当ブログでもスマホの標準レンズを分析したことがありました。

少し前のモデルですが、最新の特許情報をなどを見ても大きな進歩は無いようなので、十分参考になるかと思います。

<関連記事>
apple iPhoneの標準レンズ


広角レンズもだいぶ定番化しきた13mmです。

普通のカメラの感覚だと超広角ですよね。

フィルムカメラの時代に私が使ったことのあった広角レンズは、魚眼を除けば18mmだったような…

個人的にはスマホの広角レンズの利用率が低く、どういうニーズなのかよくわかっていませんが、低価格モデルでは望遠レンズは無く、広角レンズが搭載されているので強いニーズがあるということなんでしょう。


望遠レンズは、iPhone15 Pro Maxから採用された焦点距離120mmもの望遠レンズが搭載されています。

前回までは上位モデルだけだった望遠レンズが、中位モデルにも採用されたようです。

この望遠レンズは、テトラプリズムという特殊なガラス素子を採用することで1つの素子により光学系をうまく折りたたんでいます。

iPhone15発売の頃に分析しておりますので参考にしてください。

<関連記事>
iPhoneの望遠レンズ

iPhone17用? appleのレンズ特許

!注意事項!

以下の設計値などと称する値は適当な特許文献などからカンで選び再現した物で、実際の製品と一致するものではありません。当然、データ類は保証されるものでもなく、本データを使って発生したあらゆる事故や損害に対して私は責任を負いません。

いくつかの記事でも触れていますが、appleのカメラ用のレンズは主に台湾のラーガンプレシジョン(大立光電)などアジア系のメーカーが開発していることが公然の秘密となっています。

ところが極稀にappleからもレンズに関する特許が出願されることがあります。

おそらく、Android勢への流出を防ぐためなのか、あるいはよほど重要なアイデアだからだろうと推測されます。

2024年1月にも珍しくレンズに直結するようなアイデアであるUS20240219693A1が出願されています。

この文献から実施例1の図を引用させていただきます。

2024年出願件はテトラプリズムのような1素子による折り畳みタイプでは無く、2つのプリズムによる折り畳みのペリスコープ(periscope潜望鏡)型のようです。

元々は数年前の出願のようですが、今年新たに権利取得を進めているようです。

初めて見た時は「もしかするとiPhone16に搭載のカメラ用のレンズだろうか?」と想像しましたが、実際には旧機種と同じテトラプリズムを採用したタイプが採用されました。

文献の説明によればこの構成は、現在採用されているのテトラプリズムタイプのように、焦点距離120mmまでは難しいようです。
(文献には最大70mm程度と記載がある)

仮にこのタイプを開発しているとすると、iPhone14時代の望遠レンズ(6枚構成)よりも枚数が少ないため、現在は望遠レンズが無い低位モデル(無印)用のなのかもしれません。

テトラプリズムは小型化効果が高いものの、だいぶ製造原価が高いのかもしれませんね。

残念ながらレンズの詳細は記載されておらず、再現は難しいのですが、大きさぐらいは比較してみましょう。

左はテトラプリズムを採用した現行のiphone16 Proなどに搭載されている望遠レンズで、右が今回発見したappleの特許文献に記載されたペリスコープタイプのレンズです。

左は焦点距離が120mm相当ですが、右は焦点距離が70mm以下と書かれているので、120mm相当の現行望遠レンズが大きいのは仕方がありませんが焦点距離差の割にはテトラプリズムのレンズの方が小さそうとも見えますね。

まとめ

スマートフォンのレンズの進化にも停滞感も出てきましたが、これを打ち破る奇抜な構成のテトラプリズムを採用したapple iPhoneは、さらにペリスコープ採用のレンズも開発の様子を見せています。

さて、気は早いですが、来年のiPhone17にはどんな望遠レンズが搭載されるのか?

少し恐ろしいながらも、楽しみですね。

LENS Review 高山仁

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  • この記事を書いた人

高山仁

いにしえより光学設計に従事してきた世界屈指のプロレンズ設計者。 実態は、零細光学設計事務所を運営するやんごとなき窓際の翁で、孫ムスメのあはれなる下僕。 当ブログへのリンクや引用はご自由にどうぞ。 更新情報はXへ投稿しております。

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