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【NIKON Zf 作例】ニコンミュージアム参詣記 NIKON NIKKOR Z 40mm F2.0 -実写004

この記事は、1本のレンズだけを携えて名所・旧跡を巡り、撮影結果を報告するシリーズ記事です。

今回の1本は「NIKON NIKKOR Z 40mm F2.0」です。

 レンズの性能分析に関する記事はこちらになります。

  関連記事:NIKON NIKKOR Z 40mm F2.0

カメラはニコンのフルサイズミラーレス一眼のNIKON Zfとなります。

 カメラの紹介記事はこちらです。

  関連記事:NIKON Zf

本日の撮影地

当記事の執筆現在は、2023年11月ですがこの前月にNIKON Zfが発売されまして、でまさに「飛びつくように」予約開始日に購入してしまいました。

今回はNIKON Zfの購入を記念しまして、NIKONの総本山たる品川本社にあるニコンミュージアムへ参詣することにしました。

ニコンミュージアムは、東京の山手線内の品川駅の港南口にあり、例えばソニーや三菱など多くの企業ビルが立ち並ぶ一角にあります。

1990年代以前の品川は観光地でもなければ企業が多いわけでもなく、他の地域の者にはあまり魅力の無い街でしたが、2000年頃から開発が進み、新幹線の停車駅にもなると最先端のオフィス街のような立ち位置になりました。

ニコンミュージアム

ニコンミュージアムとは、2017年7月のNIKON創立100周年を記念して開設され、ニコンの歴史や、多くの製品、技術などを展示する初の施設となっています。

本当はもっと早く行きたかったのですが、タイミングが合わないうちにコロナ禍が始まり何年も行くことが叶わなかったのです。

ニコンミュージアムは、品川駅の港南口側の企業ビルが立ち並ぶ一角のNIKON本社ビル内にあり、入場は無料です。

約1000点にのぼる展示品、4Kシアター、ミュージアムショップと入場無料とは思えない規模です。

駅からの距離は徒歩でおよそ8分と非常にアクセスが良く、入場も無料で「至れり尽くせり」とはこの事でしょうか?

とても大事なので「無料」と3回も書いてしまいました。

作例

それでは早速、駅からの経路も含めて作例をご紹介しましょう。

以下の写真は、NIKON NIKKOR Z 40mm F2.0NIKON Zfで撮影したものです。

今回の画像の現像は、純正ソフトのNIKON NXで行い設定は「スタンダード」で統一しています。署名入れとリサイズのみSILKYPIXで処理しました。

当日は11月の中旬で快晴、気温も高く上着もいらないぐらいの好天に恵まれました。

これはNIKON Zfを購入するという善行のおかげでしょうかね。

駅を港南口方面に出て、右手側の高層ビル区画へ進みます。

港南口は計画的に開発された地区なので企業ビルが2列でびっしりと並んでいます。

なお、この日は土曜日の10時ごろ、通常の平日はビジネスマンたちでごった返していますが、週末は逆に閑散としています。

あまりに人がいないので「間違えたかな?」と不安になるころ、中間地点あたりに看板が現れます。

これには世界の一級企業たる「心遣い」を感じます。

少しホッとしつつ、さらにもう少し進むと、通路の一番奥の方でこの看板が現れます。

ビルのエントランスに入ると「まったく人の気配がありません」土日は仕事の方はいないので無人も当然なのでしょうか?

今日は見学者がたまたま少ないのでしょうか?

平日は仕事でニコンへ来訪する方がたくさん来るものと思いますが…

無人の受付の奥に「ニコンミュージアム」の入口は見えてきました。

若干躊躇しながらも内部へ踏み込むと「シン…」とした館内に「いらっしゃませ」と受付係の声が響きます。

声を出してはいけないのだろうか…

張り詰めた空気とはこのことか…

警備の方から鋭い視線を感じます…

SONYのカメラでもを持っていようものなら厳しい尋問を受けそう…

なんとも神聖な場所であることが肌で感じられますね

なんとか心の平静を保ち踏み込むと見えてくるのは、レンズ断面図をあしらったウェルカムボードです。

緊張がほぐれるようなこの断面図は、ご存じのトリプレットですね。

一応書いておきますが、ニコンミュージアムは極一部の展示を除いて撮影可です。

4Kシアター(撮影禁止)を楽しみ、さらに奥へ入るとNIKON製品がびっしりと大量にあります。

また製品だけでなく、こんな資料を展示できるのも歴史あるNIKONらしいですね。

こちらは大正時代の光学設計の報告書ですね。歴史ある企業でもこのような資料をきちんと保存できている所はなかなか無いでしょう。

関東大震災や第二次世界大戦の空襲などもあったわけですから。

この資料の著者アハト氏は、1921年にドイツから招かれニコンの技術指導を行った光学技術者8名のひとりです。

およそ100年ほど前にドイツから日本へ招かれ8年も仕事をした彼らの心境を聞いてみたかったものです。

 ※詳細はニコン公式HPをご覧ください。

そして、この8名の技術者の指導により、その後の日本は世界一のカメラ超大国になったのです。

製品の展示は最初期の小型かめらから年代順に並べられており、ほとんど全ての製品がありそうです。

NIKONのプロフェッショナル向け一眼レフカメラF1からF3は、なんと手に取って操作することができます。

このような珍品もありました。1990年前後のいわゆるバブル時代、各社が金色のカメラを限定販売していた記憶があります。

景気のせいだったのでしょうか?「中華圏の方は金色を好むからだ」と聞いた記憶もありますが真実なんでしょうか?

時代が進み、2000年前後からはコンパクトデジタルカメラブームの時代です。(通称コンデジ)

今では絶滅寸前のコンデジですが、この時代は本当に飛ぶように売れたのです。

コンデジの多種多様なデザインと機能はまさに「カメラのカンブリア爆発」と言っても差し支えないでしょう。

そろそろ若い方は、もうわからない時代となりましたね。

もちろんカメラだけではありません、レンズも大量に展示されています。

一般に、気づけばレンズをたくさん購入していた状況を「レンズが生えた」と表現しますが、ここではまるで農場のようにレンズが生えています

一部は収穫されているように見えますが、これは別のブースでの特別展示に使われているためだそうです。

おびただしい量ですね。

当ブログを読んでいただいている方にはおなじみのレンズ構成図も、リアルな形で展示されています。

いわゆるカットモデルですね。

撮影レンズからミラー、ペンタプリズムまで構造がよくわかります。

説明は無かったのですが、AiAF NIKKOR 85mm F1.4Dではないかと思われます。

驚いたことに試作品が展示されています。

レンジファインダーカメラのようですから、半世紀以上前の物という事ですよね。

これはミュージアムと名乗るにふさわしい収蔵品です。

なお、ニコンと言えば産業光学機器も製造していますから顕微鏡や半導体製造装置(ステッパー)も展示されています。

上はわかりやすい顕微鏡です。

下のレンズは、国産初の半導体製造装置用の光学系です。

書籍類でよく見かけますが、実際に見ると「手の平ぐらい」のサイズで意外に小振りですが、衝撃的な解像度を誇ります。

このレンズの解像度をテストする展示がありますので実際に見ていただくことをお勧めします。

ちなみに半導体露光装置というのは、巨大なカメラのような構造をしています。

カメラは、レンズによってフィルムやCMOSセンサなどに画像を写し込みます。

一方の半導体露光装置は、レンズによりシリコンの土台に回路パターンを書き込むのです。

その回路パターンは、今やナノメートル単位の超高精密度であるため巨大な超解像度レンズで書き込むのです。

この半導体は、例えばパソコンやスマホに組み込まれ活躍するわけですね。

現代の半導体製造装置の光学系の一例もありました。(下)

サイズ感がわかりづらいと思いますが、縦横はおよそ80cmほどでしょうか。大人の上半身ぐらいあります。

この大きさに驚かれる方もいらっしゃると思いますが、最新新鋭の露光装置の光学系は2mぐらいあると聞くので、これでも小型な部類だと思われます。

さて、そろそろ帰宅の前に重要なミッションが…

ミュージアムショップには、ここでしか買えないグッズがたくさんあります。

大きい方のトートバックが欲しかったのですが、在庫切れでした…

名物ニコン羊羹は、2種類のサイズで販売されています。

名物の羊羹自体は同じ物で「大きい箱(10個入り)は1200円」、「小さい箱(5個入り)は700円」となっています。

NIKONカラーである黄色と黒は最後のお楽しみにとっておくのが正しい食べ方ではないでしょうか?

今回の私の戦利品(お土産)はこちらになります。

NIKKOR Zレンズカタログ、Fマウントレンズカタログ、ミュージアムガイド、ニコン羊羹10個入り、NIKON F3クリアファイル

おまけ:東京カメラ博物館

品川のニコンミュージアムからも近いところに「東京カメラ博物館」があります。

こちらも世界的にも貴重なカメラ類が多数展示されています。もし興味があれば合わせてご覧いただくとよろしいかと存じます。

地下鉄の半蔵門駅が最寄り駅で徒歩2分ぐらいです。

日本の中枢たる霞が関の隣ぐらいに位置しており、超光学大国日本を象徴する立地ではないでしょうか?

少々わかりづらいので写真で紹介しましょう。

所在地は「JCII一番町ビル」となっていますが、メインのエントランスからは入る事ができません。

ビルの右手に地下階段があり、そちらから直通で入ることができます。

入館料は300円と大変お手頃です。

ニコンミュージアムとは雰囲気が異なり、なんというか昭和感の漂う展示スペースとなっています。

大きめの会議室といったサイズでしょうか。

内部は残念ながら撮影禁止だそうで、内部の様子をお伝えすることはできません。

  (カメラの博物館なのにねぇ…)

おわり

ニコンミュージアムには午前10時30分ごろから12時30分ごろまで滞在しましたが、同じ時刻に館内にいた他のお客さんは5名ほどでした。

人が少ないぶん見学しやすかったのですが、もう少し盛況になって欲しいものですね。

思うに、小中学校の修学旅行先をニコンミュージアムとすれば、日本により多くのカメラ愛好家が育つのではないでしょうか?

全国の校長先生へお願いしたい所存です。

なお、今回のニコンミュージアム見学を敢行したのにはもうひとつ理由があります。

ニコンミュージアムは、2024年ニコン新本社ビル(東京都品川区西大井)移転に伴い、2024年3月1日(金)から長期休館します。

果たしてミュージアムは現在地に残るのか?新社屋へ移転するのか?いつ再開されるのか?

現在のところ今後の詳細が公表されておりませんので、またしばらく行けなくなる事態を避けるため急遽訪問したのでした。

もし「いつか参詣を」とお考えの方はお急ぎください。

ギャラリー

記録メディアは、事故防止のため信頼性の高い物を使いましょう。

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以下の分析リストでは、記事索引が簡単です。

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