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【観察CP+2024】NIKON Z f + NIKKOR Z MC 105mm F2.8 VR S作例

この記事では、NIKONのマイクロレンズNIKKOR Z MC 105mm F2.8 VR S作例として、カメラ・写真用品の日本最大の展示会CP+2024の展示物を紹介します。

なお、カメラやレンズの新製品に関する詳細な情報など、役に立つ情報はありませんのでご了承ください。

今回の撮影機材に関する詳細分析記事はこちらもご覧ください。

CP+とは?

CP+(シーピープラス)とはカメラおよび関連機器のコンシューマー向け展示会です。

2024年公式サイトを見るとCAMERA & PHOTO IMAGING SHOWと記載されているので、CameraのCとPhotoのCの略で、「+」はその他の色々的な意味合いだと推測されます。

その始まりは、1960年3月1日~6日に東京の高島屋で開催された日本写真工業界主催の「第1回日本カメラショー」にその源流があります。

 参考文献:国会図書館「世界写真年鑑1961 P154」

カメラショーは、次第に規模を拡大しながら日本各地で巡業開催されるスタイルとなりました。

なんと第1回の時点で10万人を超えた参加者がいたと記録されています。

1960年代はまだまだカメラの珍しい時代で、特に地方ではサンプルを見ることも難しい状況でしたから大変な盛況だったのでしょう。

現在は首都圏で固定開催となり、製品の紹介もありますが、写真文化の包括的な発信に力を入れているようです。

また、主催団体の構成の変遷とともにイベント名称も変えており、2005年から2009年まで「フォトイメージングエキスポ(PIE)」、2010年以降は「CP+」の名になっています。

ここ近年は、2020年から始まったコロナウィルスの問題に対応していち早く開催中止を決定したことが大きなニュースになり、続く2021年と2022年はオンライン開催のみ、ようやく2023年に厳戒態勢で実開催が行われました。

2018年ごろからスマートフォンの影響で衰退感が完全に露呈していたカメラ業界でしたが、2020年からのコロナウィルスの問題がカメラ業界へのさらなる大打撃となり、「もうCP+自体が終了ではないか」とも噂される状態でした。

しかし、今回の2024年は、社会情勢的にも完全にコロナ問題から脱却し、CP+も完全に通常どおりの規模で開催に至りました。

会場は、みなとみらいにある巨大展示場「パシフィコ横浜」でこれまでと同規模で開催されました。

私的には2020年に参加するつもりで切符や宿の手続も終えていたのですが中止となり、2023年時はまだ社会的に大きなイベントへ気軽に参加する雰囲気でなく遠慮しましたので、ようやくの参加となりました。

さて、今回の記事では久しぶりに本格的に開催されたCP+の様子をNIKON最新マイクロレンズ NIKKOR Z MC 105mm F2.8の作例製作を兼ねて、報告いたします。

特に役に立つ情報はありませんよ。

各社の製品

早速ですが、目に付いた各社の製品を撮影倍率が略等倍の写真で超鮮明にお届けいたします。

SIGMA

相変わらず洗練された美的イメージで唸らせるSIGMAのブースは、白を基調とした隔離された部屋のような空間を作っており、中には大量の写真集を展示しておりました。

各社ともに「レンズの生える展示」をしているところが多いのですが、スペースと規模はSIGMAが最大だったのではないかと思います。

こちらは直前に発表された新製品のひとつSIGMA 500mm F5.6ですね。異常に小さい感じがします。

さらにもうひとつの新製品SIGMA 15mm F1.4 FISHEYE。

社長自ら紹介し「誰が買うんだろう?って思ったら、発表前なのに問い合わせがあったんです」て発言し爆笑を得ていました。

こちらは映画業界向けのシネマレンズと言われる製品ですね。

こういった特殊機材を目にすることができるのもイベントならではですね。

TAMRON

TAMRONはBMWと協業で自動車をブースの中央へ展示していました。ちょっと意味不明ですが「お祭りなのでなんでもOK」でしょうか…

当ブログでもそのうちに紹介したい、ちょっと不思議な仕様のTAMRON 20-40mm F2.8、ちょっとツウな焦点距離選びに心惹かれますね。

昨年、当ブログでアクセス数上位に入る人気記事となったTAMRON 35-150mm F2-2.8、是非とも作例製作も行いたいところです。

OMDS(旧OLYMPUS)

最近、ちょっとレンズに元気の無い感のあるOMDSですが、150-400のような超望遠ズームが小型に収まるマイクロフォーサーズの利点がもっと見直されても良いと思うんですよね。

ZEISS

鏡筒前側のカーブ形状が美しいZEIIのTouitシリーズ。

各社からZEISSレンズが発売され、CP+で散見されますが、その理由を詳しくご紹介すると当ブログのような泡沫サイトは消されてしまうのでノーコメントとさせていただきます。

FUJI FILM

富士フィルムからは、APSサイズの撮像素子を採用したレンズ一体型カメラX100VIが発表され、これを試用するため列をなす人々が印象的でした。

写真はFUJINONのシネマ系レンズですね。

ご存じない方もいると思いますが、FUJI FILMのレンズは映画やTV業界で多く採用されており、TV局で使われるレンズでは半数近いシェアを持つとされています。

富士フィルムのスタッフ達が着ているパーカーが秀逸な品で、販売していないのかキョロキョロと探してしまいました。

フィルムのパトローネのデザインされたものですが、色や形も複数あるようでした。

ユニクロとコラボで販売してほしいものですね。

このパーカーの1点残念なのは、新型カメラX100VIに搭載されたフィルムシミュレーション「REALA ACE」の元になったフィルムが入っていないようです。

私もREALAが大好きだったのでそこだけ少々残念と言うか「詰めが甘い」と厳しく指摘せざるえないポイントです。

SONY

SONYは、広いイベントエリアを設け試写イベントを多数開催していました。AF性能の良さをアピールしたかったのでしょう。

最近のイベントでは少なくなったような気がする、モデルがウォーキングしているデモンストレーションなどを見かけましたが、少し懐かしい感じがした…と言ったら失礼でしょうか。

上の写真は昨年の当ブログ人気記事のひとつSONY FE 50mm F1.2、小径と揶揄されたEマウントのコンプレックスを跳ね返す銘品ですね。

最新のSONY FE 300mm F2.8 通称サンニッパは、かつて一眼レフカメラの王道たる超望遠レンズでしたが、近年は不人気で更新するメーカーがありませんでした。

まさかSONYからサンニッパが出るとは思いませんでした。他のメーカーも追随して欲しいですね。

NIKON

NIKKOR PC 8.5cm F2は、ニコンのレンズ性能を世界へ知らしめた銘品です。

NIKONも「生える展示」に力をいれていましたね。いくつかに分散していましたが、あちらこちらに「生えて」いました。

まだまだ入手困難なZ fをフルカラー取り揃えて猛烈アピールしているのも印象的でした。

色々

韓国SAMYANからは専用フロントコンバータを取り付け特殊効果を付加することができるレンズシリーズが発売されるようですね。

CP+2024では、縦横比が変わるアナモルフィックレンズになるコンバータも展示されていました。

Siruiの35mm T1.2、35mm F1.2でもかなり珍しい仕様ですがTナンバーでのT1.2はすごいですね。

IRIXはスイスのメーカーで、特許文献が公開されていることから設計は確かにスイス本国で行われているようで、製造は韓国メーカーへ委託していると噂されていますね。

 参考情報:IRIX特許文献

LAOWAは中国のメーカーですが、独創的な仕様のレンズが多いメーカーで元々はTAMRONで多数の光学設計をされた方が設立した会社です。

レンズの展示は「生える」展示方法が多いですが、三脚メーカーさんは「実る」展示なんですね…

三脚メーカーと言えば、国産御三家のひとつVelbon(ベルボン)が経営難によりHAKUBAへ譲渡されたのが記憶に新しいですね。

カメラ業界もさらに大きく復興してほしいものです。

量は多くありませんが、こういった製造装置や検査装置も展示されており眺めて話を聞くのもツウな楽しみ方というものです。

レンズのMTFを測定する装置ですね。

会場の様子

製品以外にもCP+の雰囲気をお伝えするために会場の様子を公開します。基本的に絞り開放での撮影です。

CP+の会場内の各社の出展ブースでは、製品を評価したり、撮影体験を楽しんだりできるように被写体がたくさん用意されています。

スポーツイベントのデモや華麗なモデルさんだったり、さらには自動車などの置物だったり様々です。

なお、肖像権などの問題に配慮し人物の顔が写らないようにしております。

たぶん法的には問題無い掲載方法だと思いますが、問題があれば連絡先を公開しておりますのでご一報ください。

おまけ

この記事はNIKKOR Z MC 105mm F2.8の作例ですから最後にボケ味のわかる作例をご紹介いたします。

今回の会場であるパシフィコ横浜から地下鉄で3駅ほどのところに「有名実物大巨大ロボ」が2024年3月まで展示されているそうなので、こちらを使ってボケ味をご紹介します。

なお、このロボの名称や形のわかる写真を使うと「商標権やらの問題になります」ので、なんだかよくわからないように記載しております。

ちなみにこのロボは通称「白い悪魔」と言われていますが、商標を検索しますと「白い悪魔」の商標は飲料メーカーが権利を有しているので、このロボを「白い悪魔」と私が呼んでも法的な問題はありません。

 参考情報:J-PLATPAT商標検索「白い悪魔」

このような写真であれば商標的にも問題無いでしょうが、もし問題となるようでしたらブログ内に連絡先を明記していますのでご一報ください。

マイクロレンズらしいボケっぷりのわかる作例ではないでしょう?

まとめ

CP+2024の写真はまだまだあるのですが、NIKKOR Z MC 105mm F2.8の作例としては十分ではないでしょうか。

個人的には久しぶりマイクロレンズを使用したのですが、レンズに搭載された光学式の手振れ補正とカメラ側の撮像素子による手振れ補正の相乗効果なのか?手振れと思われる失敗写真が皆無に近い結果となりました。

CP+の会場は屋内の展示場ですから撮影場所としてはかなり厳しい条件であるにも関わらず素晴らしいものです。

最新カメラと技術の発展には驚嘆いたしますね。

今回使用した機材はこちらです。

久しぶりの全力開催となったCP+には実に多くの方が訪れていたようで、カメラ業界の復活の狼煙となってほしい物です。


最後に書くことでもありませんが、今回のCP+2024にはインフルエンサー入場枠というものが用意されておりました。

日本最高の「レンズ ブログ」であることを自他供に認められております当ブログであれば「インフルエンサー」として承認されるものと思いましたが、残念ながら「却下されました」のでまた来年頑張りたいと思います。

なおこちらが証拠画像で「レンズ ブログ」の検索で最上位に表示されます。

もし来年のインフルエンサー枠合格を応援していただける方はX(旧Twitter)をフォローしていただけると助かります。

その他のレンズ分析記事をお探しの方は、分析リストページをご参照ください。

以下の分析リストでは、記事索引が簡単です。

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  • この記事を書いた人

高山仁

いにしえより光学設計に従事してきた世界屈指のプロレンズ設計者。 実態は、零細光学設計事務所を運営するやんごとなき窓際の翁で、孫ムスメのあはれなる下僕。 当ブログへのリンクや引用はご自由にどうぞ。 更新情報はXへ投稿しております。

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