シグマ、ニコン、ソニーが販売する最新50mm F1.4の比較検証。
特許情報や実写の作例から光学系の設計値を推測し、シミュレーションによりレンズ性能を分析します。
世界でこのブログでしか読む事のできない特殊情報をお楽しみください。
レンズの概要
当ブログも移転による遅延もありましたが20本以上の分析を終え、偶然ですが各社の最新50mmF1.4仕様のレンズ分析が完了しましたので比較記事を作成してみようと企画しました。通常の記事では1本のレンズ掘り下げて分析していますが、今回は同仕様のレンズを並べて分析を行ってみたいと思います。
比較するのはこれまでに分析を終えた以下の4製品です。
- NIKON AI AF NIKKOR 50mm f/1.4D 【基準】
- NIKON AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
- SONY Planar T* FE 50mm F1.4 ZA
- SIGMA Art 50mm F1.4 DG HSM
上記のリストのリンク先は過去の個別分析記事になります。
NIKKOR50mm F1.4Dは1970年代に設計されていますのでオールドレンズ代表(基準)です。その他3本については2010年以降の製品で、各社の現行最新レンズとなります。※2020年現在
私的回顧録
現代では50mm F1.8が安くて小さく標準レンズとして販売されていますから若い人ほど「F1.4こそ標準」と言われてもピンとこないかもしれません。しかしフィルム時代の標準レンズとは50mm F1.4を指していたのです。
私自身、もらい物のカメラに50mm F1.4を装着しレンズ沼ズブズブの人生をスタートさせました。
まず、なぜF1.4が標準なのかを説明したいと思います。
Fnoとはレンズの明るさを示す指標ですが、実質的にレンズの口径(面積)を指しており、Fnoが√2(≒1.414)倍になるごとに明るさは半減する関係になります。(同露出を得るためにはシャッタースピードをちょうど半分にする)そのためFno1.0 1.4 2.0 2.8…と言う√2倍の数で表現されるのが一般的です。Fno1.2とか1.8の数値は、単純な√2倍の数では無いため数値並び的にもFno1.4が王道となるのです。露出制御がマニュアルだった時代ではFnoが切りの良い√2倍の数なら各種計算も簡単で取り扱いやすいと言う利点もあったでしょう。また、Fno1.4を超えてさらに明るい製品は、性能や構造的に実現が難しく全社が製品化しているわけではないこともF1.4を標準とする理由となります。
以上、なんともこのブログらしい濃ゆい「標準レンズ」の説明でした…
文献調査
特許文献は各製品の詳細分析記事をご覧ください。
!注意事項!
以下の設計値などと称する値は適当な特許文献などからカンで選び再現した物で、実際の製品と一致するものではありません。当然、データ類は保証されるものでもなく、本データを使って発生したあらゆる事故や損害に対して私は責任を負いません。
設計値の推測と分析
性能評価の内容について簡単にまとめた記事は以下のリンク先を参照ください。
関連記事:光学性能評価
光路図

発売日順に上から並べてみました。通常の分析記事では断面図のサイズは各製品ごとにサイズ感がバラバラですが、今回は統一した表示倍率で再制作しており、実物同士のサイズ比と同じです。