PR レンズ分析

【レンズのプロが解説】シグマ 大口径標準レンズの新旧比較 SIGMA 50mm F1.4 DG HSM vs DG DN Art -分析136

この記事では、シグマのArtシリーズより一眼レフカメラ用の50mm F1.4 DG HSMと、ミラーレス一眼カメラ専用50mm F1.4 DG DNの比較分析を行います。

さて、写真やカメラが趣味の方でも、レンズの仕組みや性能の違いがよくわからないと感じませんか?

当ブログでは、光学エンジニアでいわゆるレンズのプロである私(高山仁)が、レンズの時代背景や特許情報から設計値を推定し、知られざる真の光学性能をやさしく紹介します。

当記事をお読みいただくと、あなた人生のパートナーとなるような、究極の1本が見つかるかもしれません。

レンズの概要

SIGMAのレンズの中でも最上位シリーズであるArtラインは、2012年に一眼レフカメラ用として始まり、フルサイズカメラのミラーレス化に伴いリニューアルが始まりました。

当記事で比較分析を行うSIGMA 50mm F1.4 は、2014年に発売された一眼レフ用の初代「DG HSM」からおよそ10年を経て、2023年にミラーレスカメラ用の二代目「DG DN」へリニューアルされました。

初代の発売された2014年当時、まだ一眼レフ用の標準レンズは伝統的なダブルガウス型が主流の時代でした。

Artラインとして登場したSIGMA 50mm F1.4 DG HSMは高い解像度と重厚なサイズ感のレンズで、その後の各社の情勢も一変してしまうほどの衝撃を与え、まさに時代を変えた1本と言えるでしょう。

この初代50mmにより、Artラインは高品位を極めるその方向性がしっかりと確立されたように見受けられます。

今回の記事では、SIGMA 50mm Artがいかなる進化を遂げたのか、設計値を比較分析することでその真髄まで確認してみたいと思います。

それぞれのレンズは過去に分析しておりますので、各記事をご参照ください。

シグマ(Sigma)
¥123,855 (2024/02/24 11:23:15時点 Amazon調べ-詳細)

!注意事項!

以下の設計値などと称する値は適当な特許文献などからカンで選び再現した物で、実際の製品と一致するものではありません。当然、データ類は保証されるものでもなく、本データを使って発生したあらゆる事故や損害に対して私は責任を負いません。

恥ずかしい話ですが、マンションの壁をカビさせたことがありますが、防湿庫のカメラは無事でした。

設計値の推測と分析

性能評価の内容などについて簡単にまとめた記事は以下のリンク先を参照ください。

 関連記事:光学性能評価光路図を図解

光路図

上図の左が一眼レフカメラ用SIGMA 50mm F1.4 DG HSM(青字)の初代Artで、右がミラーレス一眼用にリニューアルされたSIGMA 50mm F1.4 DG DN(赤字)の二代目Artの光路図になります。

レンズの構成を見ると、一眼レフカメラ用の初代DG HSMは8群13枚、ミラーレス用の二代目DG DNは11群14枚、レンズの枚数的にはミラーレス用になり1枚増加したようです。

特に見た目で大きく異なるのは二代目レンズはミラーレス用であるため撮像素子周辺の空いた空間にレンズを配置し、いわゆるショートバックフォーカスの光学系となっています。

 関連記事:焦点距離ミラーレス一眼カメラのしくみ

さらに当ブログが独自開発し無料配布しておりますレンズ図描画アプリ「drawLens」を使い、構造をさらにわかりやすく描画してみましょう。

緑色で示すのは色収差の補正に効果的なSLD(Special Low Dispersion)ですが、初代DG HSMレンズは3枚も採用されているのに対して、二代目DG DNレンズは1枚となっています。

一方で、球面収差や像面湾曲の補正に効果的な赤色で示す非球面レンズは、初代DG HSMレンズの1枚から、二代目DG DNレンズでは3枚まで増加しています。

また、顕著に異なるのはピントを合わせるフォーカシングレンズの構成です。

初代DG HSMレンズは、撮像素子側の巨大な後群レンズを強力なパワーが特徴の超音波モーターHSM(Hyper Sonic Motor)で超高速に移動させピントを合わせます。

ただし、HSMは強力過ぎて騒音が大きく、動画撮影で求められる静粛でスムースな動作には向かないため、二代目DG DNレンズではリニアモーターHLA(High-response Linear Actuator)を採用し、超静粛化とスムースな動作を実現しています。

それでは、このレンズの光学性能をさらに詳しく分析して参りましょう。

noteでもこの記事を販売しております。

その他のレンズ分析記事をお探しの方は、分析リストページをご参照ください。

以下の分析リストでは、記事索引が簡単です。

-レンズ分析
-, , , , ,