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【レンズのプロが解説 】 ミノルタ中望遠レンズ MINOLTA AF 135mm F2.8 -分析089

ミノルタ AF 135mm F2.8の性能分析・レビュー記事です。

さて、写真やカメラが趣味の方でも、レンズの仕組みや性能の違いがよくわからないと感じませんか?

当ブログでは、光学エンジニアでいわゆるレンズのプロである私(高山仁)が、レンズの時代背景や特許情報から設計値を推定し、知られざる真の光学性能をやさしく紹介します。

当記事をお読みいただくと、あなたの人生におけるパートナーとなるような、究極の1本が見つかるかもしれません。

作例写真は準備中です。

レンズの概要

MINOLTA AF 135mm F2.8は世界初のオートフォーカス対応のシステム一眼レフカメラαシリーズ用にラインナップされた大口径中望遠レンズです。

まずは、MIMOLATの焦点距離135mmレンズの系譜をオートフォーカス化される少し手前のMDマウントレンズから振り返ってみましょう。

MDマウントレンズは、マニュアルフォーカス時代の後期の製品で、1970年代後半から発売されています。

  • MD TELE ROKKOR 135mm F2.8 5群5枚
  • MD TELE ROKKOR 135mm F2.8 4群4枚
  • MD TELE ROKKOR 135mm F3.5 4群4枚

続いて、1980年代なると改良されたNewMDレンズへと置き換わります。

  • New MD135mmF2 5群6枚
  • New MD135mmF2.8 5群5枚
  • New MD135mmF3.5 5群5枚

ここで特筆すべきはMDシリーズでは3種の焦点距離135mmレンズが発売されており、続くNewMDシリーズではさらに光学設計を変更し販売が継続されました。

この時代までは135mmレンズが望遠レンズとして人気であったことが伺い知れますね。

135mm人気の理由は、マニュアルフォーカスのレンズでの動体撮影が可能な焦点距離は135mmぐらいが一般層には限度だったこと。

さらには、この時代のレンズは、基本的に金属製なので焦点距離200mmを超えると重量がかさみ135mmは軽いレンズに属していたことなどが挙げれられるでしょう。

時代が進み、1985年に発売となった世界初のオートフォーカス一眼レフカメラMINOLTA「α」シリーズの時代からは、Aマウントに刷新され、レンズ名は「AF」となりました。

  • AF 135mm F2.8(1985) 5群7枚
  • STF 135mm F2.8(1999) T4.5 6群8枚

Aマウントレンズでは、残念ながら2本に削減されています。

しかも、1本目AF 135mmはαカメラと同時期に発売されたものの、2本目SFT 135mmは10年以上の期間を経ての登場したアポダイゼーション素子を搭載した少し特殊なレンズです。これを見ると135mmに対する冷遇が偲ばれてなりませんね。

察するにオートフォーカスの登場により、一般人でも300mmクラスの望遠レンズが使いやすくなったことや、望遠ズームの改良が進みだいぶ満足度の高い画質や軽量化が実現できるようになり、135mmは中途半端な存在となってしまってしまったためでしょうか…

私的回顧録

カメラ事業から撤退したMINOLTAのレンズをしばし取り上げるのは理由があります。

冒頭でも少し説明した通り、MINOLTAは本格的なオートフォーカス一眼レフシステムを世界で最初に作り上げました。

当然ながら一眼レフレンズのオートフォーカス化もMINOLTAから始まったわけで、これを辿るのは現代的レンズの発展を知ることに繋がるわけですね。

過去に分析したMINOLTA 85mmでも類似のお話をしています。

 関連記事:MINOLTA AF 85mm F1.4

焦点距離50mmぐらいまでのレンズのピント合わせは「全群繰り出し方式」と言われるレンズ全系を被写体側へ移動される方式が一般的です。

しかし、見た目にわかりますが、焦点距離135mmを超えると、瞬時にレンズ全体を移動させるは明らかに困難な重量となってきます。

そこで、ピント合わせの際にレンズ内部の一部分だけを移動させる「リアフォーカス」とか「インナーフォーカス」と言われる新しい方式への切り替えに迫られるのです。

オートフォーカスであることがあまりに一般的となった現代でもレンズの説明に「インナーフォーカス」などの表記があるのは、このような歴史の名残でもありますね。※1

さて、このAF 135mmはどのような方策でオートフォーカス化を実現したのか、分析して参りましょう。

 

※1:他にも「前玉が動かない」「フィルタ枠が回転しない」、などを説明する意味もあります。

文献調査

さて、1980年代のミノルタの特許をざっと眺めますと特開昭59-65820と65821に中望遠レンズが多数記載されていました。

形状が製品とよく似る特開昭59-65820の実施例2を製品化したと仮定し、設計データを以下に再現してみます。

 関連記事:特許の原文を参照する方法

!注意事項!

以下の設計値などと称する値は適当な特許文献などからカンで選び再現した物で、実際の製品と一致するものではありません。当然、データ類は保証されるものでもなく、本データを使って発生したあらゆる事故や損害に対して私は責任を負いません。

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設計値の推測と分析

性能評価の内容などについて簡単にまとめた記事は以下のリンク先を参照ください。

 関連記事:光学性能評価光路図を図解

光路図

上図がMINOLTA AF 135mm F2.8の光路図になります。

その他のレンズ分析記事をお探しの方は、分析リストページをご参照ください。

以下の分析リストでは、記事索引が簡単です。

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  • この記事を書いた人

高山仁

光学設計一筋40年を超えるの世界屈指のプロ光学設計者。 さてその実態は零細光学設計事務所を運営するやんごとなき窓際の翁にしてレンズレビュー・コンソーシアム会長。 当ブログへのリンクや引用はご自由にどうぞ。 更新情報はXへ投稿しております。

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