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【光学エンジニアの解説】 ニコン広角レンズ NIKON AI AF Nikkor 35mm F2D-分析026

ニコン ニッコール 35mm F2の性能分析・レビュー記事です。

さて、写真やカメラが趣味の方でも、レンズの仕組みや性能の違いがよくわからないと感じませんか?

当ブログでは、光学エンジニアでいわゆるレンズのプロである私(高山仁)が、レンズの時代背景や特許情報から設計値を推定し、知られざる真の光学性能をやさしく紹介します。

当記事をお読みいただくと、あなたの人生におけるパートナーとなるような、究極の1本が見つかるかもしれません。

作例写真をお探しの方は、記事末尾にありますのでこのリンクで移動されると便利です。

レンズの概要

NIKON 35 F2Dは1995年から販売されているロングセラー商品です。このレンズの光学系を探るため、まず始めに過去のNIKONの35mm F2仕様のレンズの系譜を見てみますと以下ようになっているようです。

35mm F2発売年月とレンズ構成枚数

  • New Nikkor 35mm F2(1975)6群8枚
  • Ai Nikkor 35mm F2(1977)6群8枚
  • Ai Nikkor 35mm F2S(1981)6群8枚
  • Ai AF Nikkor 35mm F2S(1989)5群6枚
  • Ai AF Nikkor 35mm F2D(1995)5群6枚

F2Sがオートフォーカス化(AiAF)された際に6群8枚構成から5群6枚構成へ光学系が変更されているようです。単にF2Sと表現すると、このレンズはオートフォーカスの有無の違いで2種となり、それぞれに光学系が異なるようです。これは紛らわしいですね。ネットで調べると様々に勘違いしている記事が多数あります。

今回取り上げるレンズは、現在でも販売される35mm F2D ですが、光学系としてはオートフォーカス化されたAi AFのF2Sと同じ5群6枚構成で1989年から採用されているものです。

当ブログではフィルム時代に設計された光学系はオールドレンズの扱いのため、これは現代でも販売される続けるオールドレンズとなります。

外観的にはプラスチック感が強く安っぽい(事実安いですが)のですが、近年のSIGMAのArtレンズなどの金属・重厚・高級感の強い製品を見慣れると、この製品の方が80年代のラジカセとかに通じるレトロな近未来感があり、逆にかっこよく見えるのが不思議です。

このレンズは、一眼レフカメラ用ですがマウントアダプターを利用することで、ミラーレス一眼カメラにも使用できます。

私的回顧録

フィルム時代は35mmと言えばF2.8が標準で、F2.0は一段上の高級感を感じる仕様でしたが、フィルム末期にはF1.4仕様のレンズも増え始め相対的に手頃感ある存在になりました。

さらにここ最近の感覚では35mm F2.0仕様のレンズは、単焦点の中ではだいたい2~3番目に安い商品なので「なんとなくついでに買ってしまう」物になってはいないでしょうか?

もしこの感覚に共感したあなたは「レンズ沼に首まで漬かっています」

余談はさておき、フィルム時代の撮影は実質ISO感度固定ですからFnoの明るさは撮影自由度をほぼ決定するためF2.0でも高い優位性がありました。

さらに35mmと言う画角は手振れが目立ちづらくなる広角領域で、撮影時のシャッタースピードが遅めでもなんとかなります。

夕刻や屋内撮影する場合にズームレンズとこのコンパクトな35 F2レンズを持っておけば荷物も増えずに良い保険になりました。

そのため私的には35mm F2とは「なんとなく買っておいたレンズを、なんとなくカメラバックに入れておく」的な扱い方をしていました。

時は流れデジタルの時代に突入すると庶民用一眼レフはAPSサイズの撮像素子から始まったので、往年のガウス50mm F1.8を標準として使おうにもフルサイズ換算75mm相当の中望遠となり使い勝手が変わってしまいました。

そこで「なんとなく持っている35mm F2」を使うとフルサイズ換算で約50mm相当になり使い勝手が大変良く、しかも昔からあるレンズなので安い!とデジタル化のためにあるような仕様に勝手に昇格したのです。

文献調査

さて当初、F2Dの発売日1995年近傍の特許を捜索していたのでこのレンズの特許を発見できずあきらめていたのですが、改めてレンズ構成を確認するとAF F2Sの時に光学系が更新されていることに気が付きました。そこでAF F2S発売日1989年近傍で捜索したところ特開平2-51115をついに発見しました。実施例1を設計値と見て再現してみます。

!注意事項!

以下の設計値などと称する値は適当な特許文献などからカンで選び再現した物で、実際の製品と一致するものではありません。当然、データ類は保証されるものでもなく、本データを使って発生したあらゆる事故や損害に対して私は責任を負いません。

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設計値の推測と分析

性能評価の内容について簡単にまとめた記事は以下のリンク先を参照ください。

 関連記事:光学性能評価光路図を図解

光路図

上図がNIKKOR 35mm F2.0 Dの光路図です。

その他のレンズ分析記事をお探しの方は、分析リストページをご参照ください。

以下の分析リストでは、記事索引が簡単です。

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  • この記事を書いた人

高山仁

光学設計一筋40年を超えるの世界屈指のプロ光学設計者。 さてその実態は零細光学設計事務所を運営するやんごとなき窓際の翁にしてレンズレビュー・コンソーシアム会長。 当ブログへのリンクや引用はご自由にどうぞ。 更新情報はXへ投稿しております。

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